世界初ES細胞を使った治療

  • ES細胞を、脊髄損傷で下半身不随となった患者に移植する(世界初)。
  • バイオ企業のジェロン社(カリフォルニア州)が臨床試験として夏に実施する予定。
  • 米食品医薬品局(FDA)の許可を取得済み。
  • ES細胞は受精卵を利用するため生命倫理に反するとしてブッシュ前米大統領が2001年に研究費への政府の助成を禁止したが、ジェロン社はウィスコンシン大などと提携してこれまでに1億ドル(約88億円)以上をつぎ込み研究を続けていた。

細胞で身長5ミリのキュートな人形作成、再生医療に応用へ

  • 東京大生産技術研究所竹内昌治准教授
  • 10万個の細胞の塊(カプセル)を使って身長5ミリ・メートルの人形模型を作ることに成功した。
  • カプセルは、コラーゲンの周りに皮膚細胞数十個が付いた構造(直径0・1ミリ)、これを人形の雛形に入れて培養した。鋳型を変えれば、どんな形にもなる。
  • コラーゲンの中に肝細胞など異なる細胞を入れて、複雑な階層構造である生体を再現できる。
  • 新型万能細胞(iPS細胞)などから臓器の組織を作り、再生医療や薬の効果の確認に応用ができる。

膵臓(すいぞう)細胞作製関連のニュース

皮膚の再生とは直接関係ないのですが、貴重なニュースなので記録しておきます。
<糖尿病の治療効果を確認(2009.1.19)>
  • 東京大学医科学研究所の中内啓光教授は、血糖値を下げるインスリンを作ることができない重症患者向けの治療法開発を目指している。
  • マウスのIPS細胞から膵臓の細胞を作製し糖尿病の治療効果を確認
  • ガン化することなく約半年経過しても正常に働いている
  • 今後はブタやサルの研究を進める
<京都大とノボセル社が基礎研究で提携(2008.12.9)>
  • 京都大(iPS細胞研究センター長の山中伸弥教授)と幹細胞エンジニアリング企業のノボセル社(米国)は、iPS(人工多能性幹)細胞から膵臓細胞を作製する基礎研究について協力する協定を結んだ。
  • 糖尿病治療のための疾患モデル細胞の開発、細胞移植の実現に向けて情報交換を進め、共同研究も検討する。
  • ライセンス供与などの商業的な内容は現時点では含まれていない。

最近話題の再生医療に出てくる何とか細胞についての整理

近年、iPS細胞の話題がメディアに登場するようになり、幹細胞と再生医療がちょくちょく注目をあびています。世界的には遅れているそうですが、ようやく国をあげてのiPS細胞の基礎研究や臨床応用の推進する動きも活発化しており、人の皮膚を渇望している熱傷患者としては期待せずにはいられません。
ただし今のところ、人本来もつようなきれいな皮膚が作れるという声はまったく聞こえてこないので、過度な期待は禁物なんですが、今後、細かな動向にも注目していきたいと思っています。
ということで今回は今注目されている再生医療に登場する細胞の種類についてまとめておきます。
再生医療に登場する細胞
  • 幹細胞:様々な形態や機能を持つ細胞に分化することができ、同時に、自分とまったく同じ性質の細胞に分裂することができる、未分化な細胞
  • ES細胞:あらゆる細胞に分化する能力を持つ細胞株
  • iPS細胞:ヒトの体細胞に複数の遺伝子を導入することにより、分化する能力を獲得した細胞
  • 組織幹細胞:既に体の中にある組織(骨髄、肝臓、角膜、網膜など)から採取される幹細胞
それぞれの違いは、どのような細胞にも分化できるのか、ある範囲の特定の細胞にのみ分化できるのかという、細胞が分化する能力の程度によって分類されている。
一般的には細胞は発生が進むにつれ分化能が狭くなっていき、最後にはある特定の細胞にしか分化しえなくなると考えられている。たとえば、血液の幹細胞は白血球、赤血球などの血液の細胞にのみ分化し、神経の幹細胞は神経細胞、グリア細胞などの神経の組織を構築する細胞にしか分化することはできない。